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新入試「総合型入試」舞台裏

新コースのスタートに合わせて、新入試「総合型入試」を始めました。今回は、総合型入試がなぜ必要だったのか、その舞台裏、私たちの思いをお伝えしようと思います。

◆ 一人ひとりの生徒にスポットをあてたいと考え、新入試を導入しました。

私たちの考える新コースでは、「見えている部分 コンテンツ」に注目するのではなく、「見えない部分 プロセス」に注目して、子どもたちの学びを育みたい、ということを前回お話ししました。

入学後の学びの中で「プロセス」を大事にしていくためには、学校の入り口となる入試でも、テストの点数からだけでは十分に見取ることのできない、子ども一人ひとりがこれまでの様々な体験を通して「どのように学んできたか」という「プロセス」を知りたいと考えました。

そこで、考えたのが一人ひとりの生徒にスポットを当てる「総合型入試」です。

◆ 新入試「総合型入試」ではEggの力に注目しました。

「総合型入試」では、特にEmpathy(共感する力)、Grit(やり抜く力)、Growth(成長する力)に注目しました。

そのために、子どもたち一人ひとりが「あなたが今まで夢中になって学んだこと」というテーマで発表を行う形態を取りました。

発表といっても、試験官に対して発表をするのではなく、グループ内で発表をし、それに対してグループ内の子どもたち同士が質問や会話をする形をとりました。

「総合型入試」に参加した子どもたちが、互いに体験や問いを分かち合うことで、ともに新しい冒険をする仲間と出会うことを願い、この形にしました。

評価の考え方も、大会やコンクールの実績自体ではなく、「情熱をもって失敗をおそれずやり抜いたか(Grit)」、「自分の取り組みを客観的に分析しているか(Growth)」、「他の人の話を興味・関心を持って聴き、グループ全体が活性化するような働きかけができているか(Empathy)」を重視しました。

◆ 入試は「学びのゴール」ではありません。

初めての「総合型入試」は2022年12月24日に実施しました。

総合型入試の会場は机を半円形に配置し、発表者はその中心で発表する形としました。

発表が始まると、聞き手の子どもたちはメモをとりながら熱心に聞き、その後の質問・会話の時間にも自ら手を挙げて、質問をしていきました。

そんな中で、互いの良いところを認める発言もたくさん出てきました。

「○○について熱心に練習していてすごいと思います」と相手を認めた上で、「これについてはどうでしたか?」と聞く様子から、子どもたち自身も「見えている部分 コンテンツ」ではなく「見えていない部分 プロセス」を大切にしようとしてくれたことが伝わってきました。

お互いを認め合えたからこそ、帰る時には「楽しかった」と言い合う姿や、率先して教室の片付けを手伝って帰る姿、また、一緒に連れ立って帰っていく姿が見られました。受験を終えた子どもたちは、他の受験生を「ライバル」ではなく「ともに学ぶ仲間」として、あたたかな絆を紡いでくれたようです。

入試を「ゴール」として捉えるのではなく、新たな仲間と出会い、そして新たな「学びの冒険」への船出の場としたい。「総合型入試」には、私たちのそんな思いが込められています。

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